クルマの行く末

エンジニア秀がクルマ業界動向や技術、スタイリング、マーケティングなどを分析とともに書いていくブログ

2016年08月

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今日も日産セレナのネタです。セレナは、過去記事で運転支援技術「プロパイロット」と、「スマートルームミラー」を取り上げました。

セレナのもう一つのドア

今回は先代セレナにはなかった「デュアルバックドア」です。Youtubeを見れば、どんなのかすぐわかります。冒頭にドアが開くシーンがあるので、クリック直後に注目です。
上半分だけが開いて、中の荷物を女の人でも取り出せる、というのがアピールポイントです。

ホンダの競合車、ステップワゴンも変わったバックドア(テールゲート)を装備してます。左半分だけが横方向に開く「わくわくオープンドア」。

セレナもステップワゴンも、どちらも狙いは後方スペースが狭い状況でもバックドアが開ける、中の荷物が取り出せる、という点ですね。
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便利そうだなぁ、と思う反面、自動車技術者から見ると、コストも重量もかさんで開発が大変だろうに、と思ってしまいます。重量は燃費にダイレクトに影響するので、燃費至上主義の日本向けのクルマ開発は、常に軽量化の圧力にさらされてます。

そんな中でこのような2重構造のバックドアを採用すれば、平気で5kgとか重量が増えると思うのですが、クルマで5㎏軽量化するって、ものすごーく大変なんです。

何せ誰も「代わりにこの機能を廃止して良い」とか「この性能は下げていい」とか言わないですからね。まあ、それが商品開発と言えばそうなんですが、まあ現場は大変です。

セレナの負けられない戦い

それでも日産は商品性を高めるために採用してきた。何故か?

それはセレナが日産の金額ベースで一番の売れ筋車種であり、最大マーケットのミニバン市場で負けられないから、でしょうね。

下の販売台数ランキングを見ると分かります。日産の車種は5位にノート、11位にセレナが入ってきてますが、販売価格を考えるとノートは売れ筋は180万円ぐらい、セレナ300万円ぐらいなので、金額ではセレナが日産のトップです。

でも同じサイズのミニバンで比べると、ステップワゴンには勝っていますが、トヨタのノア・ボクシー・エスクァイア3兄弟の合計20.6万台の1/3以下の台数です。
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トヨタがやってないことをやって、消費者にアピールしないと日産の屋台骨がゆらいでしまう、というのが見えてきます。だから運転支援技術の「プロパイロット」も真っ先にセレナに投入したんでしょうね。

そんな風に日産のフルパワーを投入したセレナが、どれだけ日本の消費者の心をつかむか。注目です。
 

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画像出典:日産ホームページ

先週、日産セレナが発表されて、事前公表されていた運転支援技術「プロパイロット」が注目されていますが、地味だけど使ってみると便利だと思われる先進技術も搭載されています。

それは、日産が現行エクストレイルから搭載している「スマート・ルームミラー」です。
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原理は単純。後ろ向きに付けたカメラの画像を、ルームミラーの位置にある液晶画面に映す、というもの。

何が嬉しいかというと、後席の人、車内積載物、ピラー等の車体障害物、ガラスの水滴などが、ミラーに映らなくなり、視界がクリアになる。
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SUVやミニバンだと、室内長が長いので、どうしても後席や荷物がミラーに映ってきますよね。特に2列目に3人座っている時とかは、真ん中の人と目が合ったりして。。。そんな状況が改善されます。

この技術って地味だけど、結構便利だと思います。スマホみたいに、慣れると以前の技術に戻れない、みたいな。

そして、カメラや画像処理技術の進歩で、ミラーに出る画像も物理的なミラーよりも見やすくなってくるだろうし。セレナの記者発表では、画像の「高フレームレート」「HDR化」などデジカメの発表みたいな内容が出てきてます。
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画像出典:Car Watch 記事

この技術、後ろが全く見えないこういうクルマにも積極的に搭載すべきですよね。
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イギリスの自動車情報サイトTop Gearに、イギリスにおける行楽渋滞にどう対応するか?という記事が出ていました。イギリスでも日本と同様、8月のバカンスシーズン、特に祝日の絡む連休は高速道路での渋滞が発生するそうです。

内容が面白かったので、紹介。「かっこ」内は、私が書いた記事の意訳です。後半はイギリス人らしい?ひねくれた提案ですw。

1) 混むルートを避ける

「多くの人が使う主要な高速道路で、道路工事とかしている場所は避ける」
まあ当然ですよね。

2) 目的地を見直す

「湖水地方?そんな誰もが行きそうな観光地じゃ無くて、誰もしらないマイナーな処に行くべき」
これも、考える必要があります。自分もこの間の8月の連休に、八ヶ岳周辺のメジャースポットに行ったら、大変な目に遭いました(汗)

3) ピーク時間帯を避ける

「金曜日の夜や土曜日の午前中、月曜日の午後は、英国の道路が最も混雑する時間帯という予測なので、もっとクルマの少ない時間帯に移動すべき。」
イギリスでもそうなんですねー。

4) 短い車を購入する

「イギリスのファミリーカーの全長の平均は4.5m。スマートFortwoは全長2.7mですから、それを買うことで道路の2m近くを解放することができ、渋滞を短くすることができます。2人しか乗れないので子どもを置いていく必要がありますが、それが何か?」

5) カルガモ走行してみる

「自動運転で隊列走行ができるようなる、という未来を何故待つ必要があるのか?道路上で、同じ行き先のクルマを見つけ、後ろにぴったりついて走行すれば良いじゃないか。そうすれば、道路に余裕ができ(たぶん)、燃料は節約でき(おそらく)、ちょっとした恐怖が手に入る(間違いなく)。」

6) 我慢する

「いくら混んでいるからと言っても、クルマの中はちゃんと座れて、エアコンが効いて、好きなラジオが聴けるでしょう?早く目的地に行っても、頭の固い90代夫婦が運営する、無線LANも無く、かび臭い部屋のホテルに着くだけですよ。(それは、イギリスの定番らしい)」

7) 家に居る

「Top Gearは運転の楽しさを伝えるメディアですが、それを言い訳にわざわざ出かける必要はありません。」

最後に

「このアドバイスは決して、著者が金曜日の夜にロンドンから西コーンウォールに移動しているという事実が動機ではない。」
それか!

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ヤマトHDがDeNAと共同で実験を開始する自動運転による配送サービス「ロボネコヤマト」ですが、Newspicksに特集記事が出ていたので、紹介。

ロボネコヤマトで実験するサービス

まず、そもそも「ロボネコヤマトって何?」という点ですが、ヤマトHDによると下記の2つのサービスをDeNAと共同で、自動運転による実用実験をおこなうそうです。
・オンデマンド配送サービス
お客さまが望む時に望む場所で荷物を受け取ることができる配送サービスです。
スマートフォンで荷物の現在地や到着予定時刻の確認も可能です。
共働き夫婦や一人暮らしの方を主な利用者と考えています。
・買物代行サービス
地域の複数商店の商品をインターネット上で購入し、「オンデマンド配送サービス」にて一括で運んでもらうことが出来ます。小さな子どもを持つ家庭やお年寄りの方を主な利用者と考えています。

自動運転でドライバーの間口を広げる

狙いの1つは、今後減少していくであろう配送ドライバー(ヤマトはサービスドライバーと表現)の負荷を減らすこと。
(自動運転を導入することで)配送ドライバーに求められる技能の水準が下がり、主婦層を中心とする多様な人材を戦力化できると、両社は期待を寄せる。
「自動運転技術を利用すれば、何か問題が起きたときだけ運転に対応すればいいので、高度なドライビングテクニックは必要なくなる。また利用者がボックスを開けて荷物を取り出すため、重い荷物を軒先まで持っていかなくてもいい。仕事に対する精神的な負荷も減り、高齢者や女性も十分に働けるようになる」(DeNA・田中氏)
引用:Newspicks記事  自動運転配送「ロボネコヤマト」誕生までの舞台裏 2016/8/22

ラストワンマイルを敢えて選択

狙いのもう一つは、「荷物受け取り体験」の変革。

今までは、自宅の玄関やコンビニ、配送センターなどで、人から荷物を渡されるのが当然でした。

ですが、ロボネコヤマトではスマホで場所と時間を指定すれば、自動運転車が持ってきてくれて自分でロッカーを開けて受け取る。都内などでは整備されてきている受け取りボックスの移動版、みたいな感じでしょうか。

「自動運転車が荷物を届けます」と聞くと「えっ、大丈夫なの?」と思いますが、「受け取りボックスが自動運転で近くに来てくれる」と表現すると、便利かも!と思えますね。

私は「自動運転車の初期導入」は配送センター間の高速道路輸送などでと予想していますが、両社もその案も検討したそうです。ですが、 
「幹線輸送やバックヤード業務では、コストカットはできても消費者体験は変わらない。業界の課題解決だけではなく、顧客の社会生活を変え、新たな価値を生み出すため、ラストワンマイルを選択した」
とのこと。確かに、運送会社が持っている消費者との唯一の接点が「荷物の受け渡し」なので、そこにこだわったのですね。

もう一つの買い物代行サービスいついてですが、楽天、Amazon、スーパー通販が巨大化して、生鮮食品から何でも変えるようになると、ヤマトが地域で買い物を代行するメリットはあまり無いと思います。

EC業者とは逆に方向に行かざるを得ない

AmazonなどのEC事業者は、サイトで消費者との接点を持っているので、流通について速度以外はあまり付加価値的に重要じゃ無い。最近Amazonは、USAで配送のために専用航空機を40機用意したりしています。さすがにその運行オペレーションは外注ですが、どんどん流通を取り込んできています。自動運転トラックに進出するのも時間の問題、かもしれません。
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ロボネコヤマトの実験は、2017年3月からの1年間。その間に自動運転技術はどんどん進化して、その将来像もどんどん変わっていくと思いますので、実験が終わる頃にはサービス像が変わっているかもしれません。要注目ですね。

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メルセデス・ベンツが、スタイリングのコンセプトカーを発表しました。
 8月19日、メルセデス・ベンツは米国カリフォルニア州で開催されたペブルビーチ・コンクール・デレガンスにおいて、「ビジョン メルセデス・マイバッハ 6」を公開した。これは全長約5.7m、2ドアで2人乗りの大型クーペであり、その全てが人々の求める以上のものとなっている。
記事引用:Autoblog日本  2016/8/22
このマイバッハ6は4モーターの電気自動車で、全長5.7mの2人乗り!だそうですが、スタイリングは大昔からのロングノーズ・ショートデッキ。重厚長大エンジンを積んだ昔からの形、そのままですね。

動力源が4モーターならホイール毎にモーターを配置できるので、ボンネットをこれだけ長くする必要がないと思うのですが、彼らにとっての美しい形はやっぱりこうなるのでしょうね。
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過去記事で
ロングノーズ・ショートデッキも、速い大きいエンジンを収めるためにボンネットを長く、スポーツカーなら荷室は要らないからトランクは小さく、という内燃機関を前提としたプロポーションです。電気自動車の世界なら全くプロポーションは変わりそうです。
過去記事:格好良いくるまってどんな形?
と書きましたが、しばらく格好いい形は旧来のクルマ好きの価値観に縛られて、変化しなさそうです。


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