テスラの”自動運転”の事故に関連したニュースが飛び交っていますが、テスラに限らず現在世の中に出ている”自動運転”ではなく”運転支援機能”と言うべき物で、その点を正しく書いている記事が一般紙の記事にほぼ無いことが気になります。

自動運転の定義については、こちらの国土交通省の資料にあるように、レベル1からレベル4まで定義されており、ドライバーではなく制御システムが事故の責任を負うのはレベル4。現在、市販されている自動車に搭載されている物は全てレベル1か、レベル2です。

「自動運転」というバズワードがニュースに絶えず出てきますが、単語からの想像とは違って、現在の機能はかなり限定的な「自動運転」であることに注意が必要です。

さて、テスラのニュースで注目された「自動運転の事故」ですが、実際はどうなのでしょうか?

自動運転(レベル1,2)における事故の発生確率についてですが、テスラ自身が「2億km走行で初」と言っているように、自動走行に用いるレーダー・センサー類や、画像認識デバイスを用いた自動緊急ブレーキ(AEB:Automatic Emerency Braking) は、他社においても人間より優秀なことが明らかになっています。

例えばスバルの代表的な予防安全技術と言えるアイサイトですが、2016年1月26日のニュースリリースによると、アイサイト付きのクルマは付いていないクルマと比べ、事故全体では件数が61%少なくなり、追突事故に限ると84%もの件数が低減されたと報告されています。
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(画像:スバル ニュースリリースより)

事業用車両(バス、トラック)でも2014年度よりAEB導入が一部義務付けされるなど普及が進んでおり、そちらでも追突事故が1/3に減少していると国土交通省 中部運輸局が公表しています。

またUSA、ヨーロッパにおいても、AEBを装備している乗用車において追突事故が38%(欧州)、39%(USA)低減したことが、公的な機関から報告されています。(出典:ヨーロッパ・Euro-NCAP、USA:IIHS

このように自動運転に関係する技術は、人間の運転動作を補完するという意味では既に大きな効果をあげています。

テスラのような事故が起きる時点で発展途上な技術であることは明白ですが、ミクロな視点で無くマクロな視点でその技術を見ることが必要だと思います。

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