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BMWの電気自動車(EV)i3が、電池の改良を受けて航続距離が長くなりました。
今回の改良では走行可能距離を大幅に延長。リチウムイオンバッテリーのエネルギー密度を高め、サイズを変えることなく33kWhの大容量を実現することで、従来モデルより70%長い390km(JC08モード)という一充電走行可能距離を達成した。647ccの発電用エンジンを備えたレンジ・エクステンダー装備車では、511kmの距離を無給油、無充電で走行可能となっている。
記事引用:WebCG 2016/09/27
 電池の性能が良くなるだけで、70%も長く走れるようになるって凄いですね。
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国産のEVである日産リーフも昨年11月にマイナーチェンジで電池性能が向上し、24kwhから30kwhに25%容量が向上しました。
今回のマイナーチェンジでは、大容量30kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーを搭載したモデルを追加。新開発の30kWh駆動用バッテリーは、高容量の新材料を使用することにより、従来のバッテリーパックサイズを維持しながら、リチウムイオンの高充填化と、バッテリー内部抵抗の減少を実現したという。それによって、室内のスペースを損なうことなく航続距離が280km(JC08モード)と大幅に向上するとともに、急速充電では24kWhバッテリーと同様に約30分で80%までの充電(バッテリー残量警告等が点灯した時点から充電量80%までの目安。充電時間は急速充電器の仕様、環境温度等により異なる)が可能となった。
記事引用:Autoblog 2015/11/10 

電池でクルマの価値が変わる

電気自動車って今までは、「航続距離が短い」が一番の棄却理由になってなかなか売れなかった訳ですが、その状況が改善されつつあります。

そして、まだまだ電池の性能向上は進んでいきそうです。2018年には、現在より30%向上しそうとのこと。
オートモーティブエナジーサプライ(AESC)は、「第7回国際二次電池展」(2016年3月2~4日、東京ビッグサイト)において、日産自動車のハイブリッド車や電気自動車「リーフ」などで採用されているリチウムイオン電池を紹介した。電気自動車用リチウムイオン電池は2018年までにエネルギー密度を現状の1.3倍以上に向上し、日産自動車向けに供給する。「単純な比較は難しいが、電気自動車の走行距離を従来の1.5~2倍に伸ばせるのではないか」(同社の説明員)としている。
 記事引用:MONOist 2016/3/7
そうなると、ガソリン車と変わらない400~500kmぐらいの航続距離は確保できそうですね。それぐらい持つなら日常で使える、という人も多いかと思います。

つまり電池の性能で、EVというクルマの価値が「買っても良いかも」に変わる訳です。そのように欠点が性能向上で補われると、エンジンとは違うモーターによる低速からの加速感とか、静粛性とかがクローズアップされるのではないでしょうか。

車内空調技術のブレークスルーがあるか

その次にEVが必要な技術革新は、エアコンやヒーター対策でしょうか。カタログ燃費測定時は空調やオーディオは全てオフなので良い燃費が出ますが、実用上は全てオンですから街乗りじゃあ絶対に航続距離は短くなります。

そのためにはいかに電気を使わずに車内を快適にするか、に各社は知恵を絞っているところだと思います。その技術はガソリン車、ディーゼル車でも役に立ちますしね(エンジン車では目立たない技術ですが)。

これらの電池が改良されたEVの実用燃費(電費)がどれぐらいなのか、エアコン等の影響が気になりますね。情報があったら取り上げたいと思います。