Hyperloop
Teslaの創業者、イーロン・マスクが個人的に所有している会社(と言う表現も凄いが)、Hyperloop One社が夢の超特急、Hyperloopをアラブ首長国連邦に建設すると発表しました!
Hyperloop One(H1)とアラブ首長国連邦(UAE)は、初のハイパーループシステムの建設を目の前にしている。H1は今日(米国時間11/8)、初の商用ハイパーループ輸送システムをドバイ-アブダビ間に建設することを発表した。
運行距離は99マイル(159.4 km)で通常車で約2時間かかるところをハイパーループならわずか12分で行けるとH1は約束した。
記事引用:TechChrunch 2016/11/8 
Hyperloopは、イーロン・マスクが2013年に構想を発表した交通システムで、時速1200㎞で走る超高速交通システム。リニアモーターカーより速いです。160kmを12分ですから、東京~名古屋が25分ぐらい。爆速ですね。
Hyperloopシステムに馴染みがない読者のために説明すると、これはもともとイーロン・マスクが発案したテクノロジーで、減圧したチューブの中を高速でポッド式の乗客カプセルを走らせる新しい交通システムだ。真空に近いチューブの中は空気抵抗がゼロに近い。磁気浮上と組み合わせることによって大幅に抵抗を軽減し、従来の交通方式の速度限界を大幅にアップすることができるとされる。マスクは発案者ではあるものの、このシステムに割く時間がないとして、自身では実用化を手がけないと述べている。
記事引用:TechChrunch 2016/7/7
下記の絵を見れば、なんとなくイメージが湧くでしょうか。土管のような大きなチューブの中を、Podど呼ばれる円筒形状の乗り物が走っていきます。
2016-07-07-hyperloop-one-parts
その高速移動Podの中には、さらに小型の乗員用Podがあって(ほかにも貨物用Podなどもある)、その中はこんな快適空間のようです。高速で走るのにシートベルトなどはないみたいですね。急停車などは想定されていないのでしょうか。
ダウンロード (1)
イメージ動画では、乗員用Podが、駅から自動で町中に走っていく様子などが、出てきます。Hyperloopの駅でタクシーに乗り換えることもなく、乗員用Podが駅から出て、目的地まで自動運転で走っていくイメージのようです。その辺は、さすがTesla関連会社という感じです。


ただ技術目線で見ると、Hyperloopのチューブ内は減圧状態で、乗員や荷物が降りる駅は、通常気圧なのでその気圧差をどこで調整するのでしょうね。水面高さを調整する運河のように、減圧チューブと駅の間に気圧調整区間などを設けるのかもしれません。

という細かい話は置いといて、この画像や動画から見えるのはやはり少人数の移動システムということ。日本の新幹線やJR東海が建設開始しているリニアモーターカーは500~1000人ぐらいの乗員数なので、そこは全く違うコンセプトと言えます。 

大規模インフラが必要な交通システムなのに、少人数しか運べないとなると投資回収はできるのか?不安になりますが、そこは営業運転されてみないと分かりませんねー。

と言うわけで、いつもとはちょっと違った交通システムの話題でした。