クルマの行く末

エンジニア秀がクルマ業界動向や技術、スタイリング、マーケティングなどを分析とともに書いていくブログ

カテゴリ: 安全

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画像出典:日産ホームページ

先週、日産セレナが発表されて、事前公表されていた運転支援技術「プロパイロット」が注目されていますが、地味だけど使ってみると便利だと思われる先進技術も搭載されています。

それは、日産が現行エクストレイルから搭載している「スマート・ルームミラー」です。
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原理は単純。後ろ向きに付けたカメラの画像を、ルームミラーの位置にある液晶画面に映す、というもの。

何が嬉しいかというと、後席の人、車内積載物、ピラー等の車体障害物、ガラスの水滴などが、ミラーに映らなくなり、視界がクリアになる。
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SUVやミニバンだと、室内長が長いので、どうしても後席や荷物がミラーに映ってきますよね。特に2列目に3人座っている時とかは、真ん中の人と目が合ったりして。。。そんな状況が改善されます。

この技術って地味だけど、結構便利だと思います。スマホみたいに、慣れると以前の技術に戻れない、みたいな。

そして、カメラや画像処理技術の進歩で、ミラーに出る画像も物理的なミラーよりも見やすくなってくるだろうし。セレナの記者発表では、画像の「高フレームレート」「HDR化」などデジカメの発表みたいな内容が出てきてます。
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画像出典:Car Watch 記事

この技術、後ろが全く見えないこういうクルマにも積極的に搭載すべきですよね。
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自動車情報サイトWebCGに興味深いコラムがありました(下記)。

「矢貫 隆の現場が俺を呼んでいる!? 第29回:「制限速度120km/hへ引き上げ」の背景にあるもの(その2) 印象と現実は違う、かも」

高速道路の最高速度120km/h化に関して、 
交通安全問題を感情で語るのは誤りだ、と。
感情で語る安全問題は、とにかく話がわかりやすい。スピードをだし過ぎたからカーブを曲がれなかった、とか、定員オーバーで運転していたから事故った、とか、制限速度をオーバーしていたから、とか。
それらはどれも事故原因になり得るのは確かだけれど、でも、事故を起こしたクルマが制限速度を超過していたからといって、事故の直接の原因が速度超過とは限らない。でも、それが原因と聞けば、なるほど、と、話がわかりやすい。
でも、本当にそうなのか!?
 と疑問を呈して、昨年の交通事故統計から実際の発生事故の事実を取り上げています。その数字を見やすいようにグラフ化してみました。解説も先のコラムの内容をなぞっています。

高速道路上は死亡事故率が高い

まず交通事故全体から、高速道路での事故発生件数の割合。交通事故52.7万件に対し、高速道路上の事故は9842件(1.8%)。そして、死亡事故件数を見ると全体は4028件に対し、高速道路上は200件(5%)。事故件数の割合よりも、死亡事故件数の割合が高いのは、やはり「車速が高いので事故時の衝撃が大きいから」と言えます。

高速道路上は車線内の追突が多い

高速道路での事故の形態別内訳を見ると、最も事故が多いのは「車線停止車への追突」(渋滞中、最後尾など)でほぼ半数だと分かります。グラフ中、オレンジに塗ったところは「速度差」が原因で起こりやすい事故形態と判断しましたが、2つを足すとおよそ25%、4分の1ですね。

高速道路上でも安全不確認による事故が多い

そして、法令違反(要因)別の割合見ると、安全不確認に関する違反が全体の約80%で大多数。最高速度・安全速度違反要因の事故は全体の3.6%と小数です。(これは「速度違反していました」と正直に申告する人は少ないでしょうから実際はもう少し多いと思います)

ここから私の分析ですが、速度差が原因で起こるであろう事故は全体の4分の1で、(それと相関無く)最高速度要因の事故は全体の3.6%と小数。

ここで焦点になるのは、「最高速度を上げると実勢速度も上がる」かどうか、ということだと思います。

人間の許容最高速度は世界共通で120~130km/h

高速道路の最高速度が100km/hでも追い越し車線実勢速度は120km/h前後という測定結果があります(2005年 土木学会)。これは人が違反できる上限が+20km/hだから結果120km/hになっているわけではなくて、大多数の人間のリスク感覚として120km/hが「不安をあまり感じずに走れる上限速度」なのではないかと思います。

それを裏付けるようにヨーロッパ各国の高速道路の最高速度は120~130km/hに収斂していますし、ヨーロッパでも実勢速度は120km/h前後だという調査結果も見たことがあります。(補足:ドイツのアウトバーンは推奨速度が130km/h)

何が言いたいかというと、最高速度を100km/hから120km/hに上げたとしても、実勢速度は変わらず、その結果、速度要因の事故も増加しないのではないかということ。警察庁も速度変更実施は「(視界など)安全条件が確保できる区間」としていますし、それであれば事故数には影響ないのではないでしょうか。

最高速度の120km/h化が実施されたら、その結果を検証してみたいと思います。

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昨日、ボルボの後ろ向きチャイルドシートの記事を書きましたが、 去年の今頃にボルボは使いやすそうなベビーシートのコンセプトモデルを発表していたの紹介します。(参考:AutoBolg記事 2015年7月7日)

写真のように、助手席の位置に通常の座席を取り払い、後ろ向きのベビーシートを設置するというもの。助手席へのチャイルドシートの設置は日本ではできないですが、ヨーロッパでは3ドアのクーペやハッチバックが多いのと、法規で助手席エアバック・カットオフスイッチが義務づけられているので、助手席への設置が可能です。

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子育て世代には分かると思いますが、助手席にベビーシートを設置できると何かと安心です。

まず、赤ちゃんと2人で出かける状況でも、運転席から赤ちゃんの顔が見られるので親も、赤ちゃんも安心できます。後席に後ろ向きでベビーシートを付けると、運転席からは顔すら見られないので、赤ちゃんが泣き出したりすると、気になって大変です。

家族で出かける時も、この配置なら赤ちゃんと親が対面しながら座れるので、軽食を与えたり、泣きそうな時にあやすのも簡単ですね。

このように、この配置は赤ちゃんが居る世帯には大変メリットがあるのですが、やはり問題は赤ちゃんが大きくなって前向きに座るようなった時の座席の取り替えですね。

助手席のシートバック(背もたれ)だけが外れてこのようなベビーシートの取り付けができると良いのですが、難しそうな気がします。それとエアバッグのカットオフスイッチ設置も必須ですね。 

こういうのこそ、いろんな機能を付ける日本メーカーが得意そうですが、どこかのメーカーが実用化しないでしょうか。

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5月17日にボルボが後ろ向きの新しいチャイルドシートを発表しました。後ろ向き自体は新しくないですが、後ろ向きを4歳まで推奨しているところが、今までと違います。
「ボルボの新しい後ろ向きチャイルドシートは、お子様には高い快適性を提供し、ご両親にはお子様を長時間後ろ向きに座らせ続けることへの抵抗感を減らします。これはチャイルドセーフティ全般に良い影響を与えると同時に、『2020年までに新しいボルボ車での死者や重傷者をゼロに』という理念「Vision2020」の実現に貢献します。」とロッタ・ヤコブソン博士は説明しています。

今回発売されるチャイルドシートは、さまざまな年齢・体格のお子様に対応した設計になっています。

•新生児用シート :後ろ向き(体重13kg以下、または生後9カ月まで)
•チャイルドシート :後ろ向き(生後9カ月から6歳まで。3~4歳までは使用を推奨)
•ブースターシート :前向き(後ろ向きシートには大きすぎる3~10歳向け)

ボルボは今後も、子どもたちが後ろ向きチャイルドシートに座ることの大切さを強く主張し続けていきます。
これには前段があって、ヨーロッパでは新しいチャイルドシートの法規(ECE R129)が導入されていて、やはり後ろ向きでの着座が、以前の生後「およそ9ヶ月」から15ヶ月に変更されています。また、側面衝突に対する性能向上も織り込まれています。

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画像引用:マキシコシ 安全性のページ

後ろ向きを推奨する主な理由は
  • 統計的に前面からの衝突事故のほうが重大障害につながるケースが多い
  • 生後15ヶ月ぐらいまでの子どもは身体のバランス的に頭が重く、前向き着座では衝突時に頭を支えきれない
 というものです。

ボルボは『2020年までに新しいボルボ車での死者や重傷者をゼロに』するためには、15ヶ月・体重13kg以上でも、頸椎の障害を負わないために後ろ向きに座らせた方が良い、という考えなのだと思います。

「後ろ向きは体重9kgまで」という以前の基準で書かれていますが、All Aboutに基本的な考え方が書かれた記事があり、分かりやすかったのでご参考にリンクしておきます。All About チャイルドシート Q&A

安全基準も年を追って改訂されていきますので、家族の安全のためには確認しておきたいですね。
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