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ホンダの”倒れないバイク”がイノベーション

ホンダが、ラスベガスで開催された展示会、CES2017で”倒れないバイク”展示して大反響を呼びましたが、その技術がイノベーション・アワードを3つも受賞したそうです。
Hondaのコンセプトモデル「Honda Riding Assist」が、1月5日から8日まで米国ネバダ州ラスベガス市で開催された世界最大の家電見本市CES2017において、公式アワードパートナーであるEngadgetが主催するBest of CES2017の「Best Innovation」および「Best Automotive Technology」を受賞しました。また、米国Popular Mechanics誌が主催するBest of CESの「Editors' Choice Awards」も受賞し、Honda Riding AssistはCES2017で合計3つの賞を受賞しました。
ホンダニュースリリース 2017/1/9
どんな技術なのか?は、下記のYoutubeをご覧あれ。1:08ぐらいから見ると、実現した機能とその原理がよく分かります。

フロントフォークのトレール角可変機構で実現

どういう技術で実現したのかというと、
  • バイクの直進性に大きな影響のある「フロントフォークの角度(トレール角)」を極低速時に大きくする(寝かせる)ことで倒れにくくし
  • バイクの重心位置をASIMOなどロボットのバランス制御技術でコントロールし、倒れないようにする
ということだそうです。

ギズモードの記事に詳細技術のレポートがありましたので、引用とリンクを載せておきます。
通常走行時は普通のバイクと同じくステアリングはハンドルと直結、ダイレクトでナチュラルなハンドリングを楽しめますが、極低速時はフロントフォークがハンドルから切り離されると同時にホイールベースを伸ばし、トレールをネガティブにしました。

ハンドルから物理的に分離されたステアリングはステアバイワイヤとして、車体に内蔵されたサーボモーターでコンピュータ制御、自立するというわけです。もちろんこの時もライダーのハンドル操作に反応し、操作することは可能。
引用元:ギズモード記事 ホンダの倒れない二輪車はまさに革命。その詳細技術に迫る

倒れないバイクは渋滞運転時や女性ライダーに嬉しい

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自分も以前、バイクで毎日40km通勤していたことがあるので実感としてありますが、バイクの運転で何がストレスになるかというと、渋滞等の低速時や信号での停止時にバランスを取らなければいけないこと。

バイクは重さとして150~200kgぐらいあるので、常に気を張ってバランス取ったり、足をついて倒れないようにしなければならず、そういう時間って、使っている力は少なくてもかなり疲れるのです。(もちろん、倒れた時に起こすのも大変です)。

また、小柄で力の小さい女性ライダーには念願の機能!という感じでしょうね。

ただし実現するためには、フロントフォークを分離し、角度を可変させる機構が追加になるので、かなりの値上げにはなるでしょうね。予想としては5~10万円ぐらいでしょうか。

ヤマハは転びにくい3輪バイクや、サーキットを走るロボットも開発

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転ばないバイクと言えば、ヤマハが2014年に前輪が2輪のバイク、「トリシティ」を出して話題になっていました。(ヤマハは転ばないとは言っていませんし、トリシティは倒れるそうですが)
日経トレンディ 2015年07月21日
そして、ヤマハはサーキット走行をするロボットMOTOBOTも開発しています。2015年の東京モーターショーにおける発表で「「2017年に人間の運転を上回るパフォーマンスの要件を解明し、最高速度200km/h以上でのサーキット走行を実現する」と言ってますので、今年の東京モーターショーでの発表に期待!ですね。


ロボット技術がバイクの開発に活かされる、なんて子どもの頃には想像していなかったですが、どんどんバイクも進化しているようです。